蔵王――2008.5.24-25(土日)


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◆糸の会山行[567]――5b
◆蔵王
かっただけ(刈田岳)……1,758m
くまのだけ(熊野岳、蔵王山)……1,841m
がんどさん(雁戸山)……1,485m
2日目……稜線45p→下り19p……合計64ポイント
日の出0419、日の入1848……5.24仙台で
◆東北新幹線・白石蔵王駅から……2008.5.24-25(土日)実施


■2008.5.27――林 智子さんから「5b蔵王」レポート
 昨日と おとといは 糸の会の 蔵王行きに参加した。

 私は 今夜は カロリーの低い発泡酒を ちょいと ひっかけながら 夕ご飯の支度をし今現在は サッカー ジェフ千葉の巻くん 記念の 本格焼酎というやつを ちびちびとなめながらこれを 書いている。 そういえば 昨日の帰りの 山形新幹線の 中ではS君と Sさんと Oさんと わたくし Hと 4人は 山形特産のワインで
無事の帰還を 祝いながら 帰ってきたのだが 私もやるもんである。

 この4人は 今回の 蔵王山山麓の 宿での 宵の宴でも 飲んだくれグループと称して まとまって 宴を催したのである。一人は冷酒。一人は地ビール 二人は地ワインということで。もちろん ハードな山歩きの前夜祭ゆえ 酔っ払うほどには飲むことは なかったはずだが それでも なぜだか 好きなテレビドラマやら好きな 俳優やらの 話で かなり 大胆に 盛り上がったのは なぜだろう?

 もちろん S君の <コーチもおひとつ・・・・。>という お勧めにたいしてはきっぱり はっきり <いりません!>との コーチのシンプルなお答えでしたけどネ。

 今回は コーチのレジュメにも 明言してあったように 一日目は温泉街で 昼食を食べてから ぶらぶらしましょう・・と言うことで 夕方まで 遠刈田温泉を ぶらついた。

 昼食は びっくり天丼と言う すごい 山盛りの 天丼で 海老から たこから 山菜から芋まで 10種類ほどが 天高く ドンブリの ご飯の上に つまれており これを食べきったら せっかくの日ごろの ダイエットも たちまち ひっくり返るであろうほどの 信じられない量の 天丼だったけれど これも ある方は お澄まししたままでお召し上がりに なられた。もちろん 誰とは申しませんですが。
 その 豪快さも 素晴らしいけれど お味も 素晴らしくて 特に たらのめに 重量感や もちもち感があって 美味しく感じられた。
 私たちの 大喜びの様を このお店の 親父さんが うれしそうに眺めながら 仕事をしていたが びっくり天丼などという 名前をつけたりして自分でも おもしろがってる 味のある 親父さんなんだろうな。きっと。東北の方のおじさんも やるもんである。

 私が うれしかったのは こけし館を見に行ったことだ。こけしは 東北固有のもので その スタイルも さまざまだった。

 弘前の 我が家の ラジオの 横に 何年も 何年も 変ることなくおかれていた 入れ物のこけしが 並んでいたので 興奮した。あめ色の 懐かしい香りの する 小さなこけしを 一個 思わず買ってしまった。
 仕事を持った 母が 出張の時に 私に買ってきたという そのこけしをどこで 買ったのかを 私は知らなかったけれど もしかすると この辺に母は 研修旅行に 来たのかもしれない。
 その頃の母は きっと 今の私よりも 何十歳も 若くて 教師という仕事に燃えていただろう。留守番をしているであろう 小さな娘を 思いながら 母はきっと あのこけしを 買っていたのだろう。
 私が買ったあめ色の 小さな こけしの 裏側には <緑川 81才>と 書かれてあった。そうか。その人の人生が 刻まれているのか。
 そのこけしを 私は 母の若かりし頃の ピアノを弾いている 一番 綺麗な写真の 横に 並べた。母が 懐かしい。猛烈に懐かしい。

 山から 帰った 翌日 私は 午前中 プールを歩き ストレッティに励んだ。その後 酒宴で 盛り上がったところの イケメンさんの 映画を見に行った。

 おかあさん。私は こんな娘に 成長しちゃったわ。とにかく 今日は 混沌たる 有様の家事をば 片付けねばなるまい。もう 明日は 山に行くのだもの!


●遠刈田温泉はこぢんまりとして元気もあるようで、なかなか魅力的な温泉街を構成していた。まずは美鈴寿司でビックリ天丼を食べ、素晴らしい新緑の裏山をぶらぶら歩き、こけし橋を渡ってみやぎ蔵王こけし館へ。膨大な量の素性正しいこけしたちと対面した。 ●旅館はアタリだったようだ。夕食も朝食も心地よい満腹感を味わった。夕食前に、街の大本とうふ店で購入した木綿豆腐1丁(通常の2丁ぶんはあって290円)を部屋で全員で味見したが、ちょうど琴欧洲の初優勝祝賀とうふパーティの雰囲気。 ●2日目の蔵王は、刈田岳から笹谷峠までの北蔵王縦走ルート。昨夜来の雨がまだ残って、「昼ごろから曇り」という予報も何のその、濃いガスと強い北西風が吹いていた。蔵王山頂部はまだ雪景色。ただし雪は斜面に残って、稜線部の雪はほとんど消えているようだった。気温は8度Cぐらい。ジャンボタクシーで遠刈田温泉→蔵王山頂7,180円。 ●0900蔵王山頂バス停(約1,750m)を出発。→0905刈田岳山頂(標高1,768m)→0950-1000熊野岳(標高1,841m)→北蔵王縦走路(避難小屋下。標高約1,800m)→1045-55自然園(標高約1,600m)で休憩。→標高1,550mあたりから沢筋に雪が出はじめる。それをときどきトラバース。→1150-1200名号峰(標高1,491m)10度C。 ●刈田岳から熊野岳には積雪期にも埋もれない柱が点々と立てられて、道も山岳観光地という感じ。周囲は全く見えないが、道に問題はない。 ●熊野岳の避難小屋のところから名号峰に向かう稜線にかかると道はふつうの登山道になる。背の低い樹林の中を、大小の岩に翻弄されながらゆっくりと進んでいく。 ●残雪が登山道にも現れて、当然、雪の消えたあたりではショウジョウバカマなどが登場した。 ●1150-1200名号峰(標高1,491m)→1305-15名号峰・雁戸山間の最鞍部(標高約1,200m)で休憩。→1355-1405八方平の避難小屋(標高約1,300m。大きくて清潔で、トイレもあってすばらしい)で休憩。→1450-55南雁戸山(標高1,486m)→1545-55雁戸山(標高1,485m)→1705-15標高約1,250mで休憩。→1810旧国道駐車場(標高約900m)到着。 ●南雁戸山から雁戸山への稜線はロープのある岩稜で、ここでちょうどこの日一番の強風に遭遇した。天気は好天の兆しも見せたが、小さな雨雲が通過するたびに雨がパラパラと降り、周囲は濃いガスに包まれて雁戸山の姿は一瞬たりとも見えなかった。標高1,000m近くまで下ってタクシーをつかまえようと携帯電話で電波を探っていたら、電話が通じたと同時に前方のガスが晴れて、驚くほど近くに山形の中心街があった。 ●昨年のこの「5b」は宮城・山形県境の面白山だった。長い一日だったが、早春の花とブナの美林に感激の連発だった。今回の北蔵王縦走も、どちらかといえば蔵王の火山風景よりも、下がっていった森林帯での花に期待していたのだが、その期待はやっぱり存分に報われた。心躍らせてくれた花々は、サンカヨウ、エンレイソウ、ショウジョウバカマ、ミネザクラ(全行程を通じてさまざまな表情で)、ツクバネウツギ、オオカメノキ、ツバメオモト(ここにも、あそこにも)、シロヤシオ(花が咲いていたのは1本のみで、これから)、ヒメイチゲ、シラネアオイ(背が低いけれど)、キクザキイチゲ、ミツバオウレン、アズマシャクナゲ(終盤の稜線におどろくほどたくさんあって、本格的な花期はこれからだが、十分に堪能した)など。 ●笹谷峠→山形駅は小型タクシー1台5,800円。予定から1時間遅れたので風呂も食事もなしにして1932山形→2224東京の新幹線で帰ることにした。

◆集合
●5.24(土)8:00……東京駅20番線ホーム_後方2号車乗車口

◆ポイント
●今回の泊まりは遠刈田温泉です。温泉街の旅館に泊まります。1日目は温泉街で昼食を食べて、ぶらぶらと、風呂三昧などしながら、夕方までぶらつきたいと思います。
●2日目は北蔵王縦走コースをたどります。
●笹谷峠まで出たら国道286号(笹谷街道)ですから、タクシーを呼んで山形駅方面へ出ます。
●山形で風呂、食事をなんとかしたいと考えています。

◆往路
0808東京始発(東北新幹線_Maxやまびこ_105号_仙台行き)……1003白石蔵王
0808東京→0814上野→0834大宮→1003白石蔵王
乗換
1025白石蔵王駅始発(遠刈田温泉行きバス)……1114遠刈田温泉(920円)
*遠刈田温泉で午後を過ごします

◆現地行動
●第2日
0600ごろ_起床
0700ごろ_朝食
0800ごろ_ジャンボタクシーで宿を出発(蔵王山頂バス停へ_ジャンボ1台約7,500円)
0900ごろ_刈田岳を出発……稜線6ポイントを1時間として
1000ごろ_熊野岳(地図左端1,841m)……稜線13ポイントを1時間半として
1130ごろ_名号峰……稜線14ポイントを2時間として
1330ごろ_八方平……稜線12ポイントを1時間半として
1500ごろ_雁戸山……下り19ポイントを2時間として
1700ごろ_笹谷峠
*タクシーで山形駅方面へ

◆帰路参考
●山形新幹線(山形→東京)
1808→2056、1932→2224、2040→2328

◆費用の目安
JR_東京→白石蔵王……5,250円
*上野→白石蔵王_5,250円、大宮→白石蔵王_4,620円
新幹線自由席_ 東京→白石蔵王……4,300円
*上野→白石蔵王_4,100円、大宮→白石蔵王_3,370円
bus_白石蔵王駅→遠刈田温泉……920円
宿泊_旅館・三治郎(2食付き)……人数によって変わりますが 12,750円
taxi_遠刈田温泉→蔵王山頂……ジャンボ1台約7,500円
taxi_笹谷峠→山形駅……1台約5,000円
JR_山形→東京……5,780円
新幹線自由席_山形→東京……4,740円*山形→大宮_4,540円、山形→上野_4,540円

◆電話
●宿泊
遠刈田温泉・旅館三治郎……0224-34-2216
●タクシー(山形駅)
観光タクシー……023-622-7288
●入浴(山形駅)
スーパー銭湯テルメ山形……023-635-2680……1000-2500_無休_550円_山形警察署近く
●食事(山形駅)
香味庵まるはち……023-634-4108……3,000円
ふきのとう……023-642-4027……小料理_七日町3-3-37
和風肉料理佐五郎……023-631-3560……1130-2100_日曜定休_明治43年創業_黒毛和牛料理専門店_昼3,000円、夜5,000円_山形駅から徒歩5分
郷土料理あげつま……023-631-2738……江戸時代からの料亭揚妻由来_1100-2200_月曜定休_山形駅から車で10分
そば・萬盛庵……023-622-2167……1100-1700(売り切れ次第)_月曜/第2日曜定休_紅花蕎麦900円_山形駅から徒歩15分
そば・庄司屋……023-622-1380……1100-1530/1730-2000_月曜定休_板そば1,300円_江戸流更級蕎麦の老舗_山形駅から徒歩5分
そば・羽前屋本店……023-622-5702……1100-1900_月曜定休_かしわざる900円_山形駅から車で5分

◆春季日帰り標準セット
★2日目は距離が長いので昼食はたっぷりめに持ちましょう。温泉街で買えると思いますが。
★残雪があるかもしれません。軽アイゼン必携です。
●足まわり……運動靴(軽登山靴)など
●行動着……ドライタイプの登山用Tシャツ+長ズボン+長袖シャツ
●雨具……折りたたみ傘+ゴアテックスレインスーツ
●小物……地図+健康保険証コピー+時計+ポケットライト

◆ルートシミュレーション
●地図は国土地理院1:25,000地形図、仙台11号-2(ささやとうげ)、 仙台12号-1(ざおうさん)、 を縮尺不明で使用しています。
●シミュレーションマップ上の○印は予定したルートが太い等高線(50m)を横切る地点を中心にした半径50mの円。数字は100m単位の標高です。◇印は山頂から山裾に向かって地図上で計った距離。ごくラフな計り方で500mごとに印をつけてあります。この地図情報の一番簡単な見方は、○印と◇印をどちらも1個(1ポイント)7.5分(2個で15分、8個で1時間)と概算して、山歩きの時間目盛りとする方法です。
●なお、下りは道の状況によって登りの70%と見積もるのが現実的です(高速下山路では50%、難易度の高い場合は100%とすべき例もあります)が、計画段階では登り時間にしておいて、余るようならリーダー権限の予備時間として自由に使うという考え方をしています。


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